
相続対策で不動産投資は「王道」とされる。現預金や金融資産はその額がそのまま相続税評価額となるが、その資金で不動産を買えば評価額を大きく下げることができるからだ。だが、この「評価ギャップ」による節税対策を活用してきた富裕層は今、「不動産を売却して現金化すべきかどうか」に大いに悩んでいるところだ。
広大な駐車場は「売却が得」
不動産を活用した相続対策でも、広い敷地で駐車場経営をしてきた富裕層は、こぞって土地を売却して現金化する道を選んでいる。
これは税制改正の影響だ。マンション敷地には向かない立地にある500平方メートル以上(3大都市圏の場合)の広い土地は、開発が難しいことから、最大65%まで…
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広田龍介
税理士
1952年、福島県いわき市生まれ。85年税理士登録。東京・赤坂で広田龍介税理士事務所を開設。法人・個人の確定申告、相続税申告、不動産の有効活用などを中心に幅広くコンサルティング活動を続けている。相続税に関する講演やセミナーも開催している。