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「半地下の家族」描くエグい韓国映画 格差が差別生む?

山田道子・元サンデー毎日編集長
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カンヌ国際映画祭で最高賞を受賞した韓国映画「パラサイト 半地下の家族」の一場面
カンヌ国際映画祭で最高賞を受賞した韓国映画「パラサイト 半地下の家族」の一場面

 「『見ろ!』としか言えないし、『面白い!』としか言いようがない。だから、とにかく見てほしい」

 2018年の第71回カンヌ国際映画祭で最高賞・パルムドールを取った「万引き家族」の是枝裕和監督がこう絶賛する映画が昨年末から東京などで先行公開された。韓国映画「パラサイト 半地下の家族」。ポン・ジュノ監督はこの作品で昨年、第72回同映画祭のパルムドールを韓国人として初受賞した。昨年末の東京・日比谷の映画館は世の嫌韓ムードなど、どこ吹く風、満席だった。

 4人家族全員が失業中のキム一家は、スマホの電波も届きにくい不便な半地下住宅で暮らす。長男ギウが名門大に通う友人を介して、高台の大豪邸に住む超裕福なパク一家の家庭教師になる。妹ギジョンを美術の教師としてもぐりこませることに成功し、次は……とキム一家は巧みにパク一家に“寄生”生活をしていく。最初のうちは笑っていられるが、後半はかなりえぐい韓国映画っぽく…

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山田道子

元サンデー毎日編集長

1961年東京都生まれ。85年毎日新聞社入社。社会部、政治部、川崎支局長などを経て、2008年に総合週刊誌では日本で最も歴史のあるサンデー毎日の編集長に就任。総合週刊誌では初の女性編集長を3年半務めた。その後、夕刊編集部長、世論調査室長、紙面審査委員。19年9月退社。