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ゲノム編集食品第1号「血圧下げるトマト」は売れるか

小島正美・「食生活ジャーナリストの会」代表
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 血圧を下げる機能があることが報告されている天然のアミノ酸「GABA」(γ-アミノ酪酸、読み方は「ギャバ」)。ゲノム編集技術で、このGABAを多く含むトマトがいよいよ市場に登場しそうだ。ただし、GABAの効用をうたう食品は多い。はたして消費者に受け入れられるのだろうか。

GABA量は普通のトマトの5倍

 GABAは脳内で神経伝達物質として機能している天然のアミノ酸で、もともとトマトや米などにも含まれている。江面(えづら)浩・筑波大学教授らは、ゲノム編集技術によって、元のトマト品種の4~5倍ものGABAを含む「高GABAトマト」を生み出し、一躍注目を浴びた。

 これまでの各種研究結果から、1日あたり20ミリグラム程度のGABAを12週間摂取すれば、血圧が高めの人の血圧が下がることが報告されている。このゲノム編集トマトは100グラムあたり125ミリグラムものGABAを含む。1個100グラムの小ぶりなトマトでも、6分の1を食べるだけで十分に効果が得られる計算になる。

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小島正美

「食生活ジャーナリストの会」代表

 1951年愛知県犬山市生まれ。愛知県立大学卒業後、毎日新聞社入社。松本支局などを経て、東京本社・生活報道部で主に食の安全、健康・医療問題を担当。「食」をテーマとして活動するジャーナリスト集団「食生活ジャーナリストの会」代表。著書多数。