
流行中のスマホの地図アプリ「Zenly」(ゼンリー)で、若者が互いの位置情報をチェックし、授業の代返、ランチ、電車の乗り過ごし防止などに利用している実態を前回、伝えました。
中高年の大人の感覚からすれば、自分の位置を知らせて共有するなんてゾッとするでしょう。今回は、なぜ若者はこの地図アプリを使っているのかを解説します。
友人に見られることへの抵抗感は薄い
「(友人に)位置を知られることに抵抗感はない。どうぞご勝手にって感じ。何知られてもいいし、どこにいるってわかってもいいし、私の情報どうぞって気持ちだもん」
大学生の菜月さんは友人との位置情報共有につ…
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藤田結子
明治大商学部教授
東京都生まれ。慶応義塾大を卒業後、大学院留学のためアメリカとイギリスに約10年間滞在。06年に英ロンドン大学で博士号を取得。11年から明治大学商学部准教授、16年10月から現職。専門は社会学。参与観察やインタビューを行う「エスノグラフィー」という手法で、日本や海外の文化、メディア、若者、消費、ジェンダー分野のフィールド調査をしている。
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