高齢化時代の相続税対策

相続に社有地を利用「往復ビンタ」食らった社長のなぜ

広田龍介・税理士
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 父親と一緒に同族会社をもり立ててきた長男Aさん。さらに事業を拡大する準備を進めていた折、父親が亡くなった。

 相続人は、母親、Aさん、妹のBさんの3人。会社の株式は父親が62%を、残りの38%をAさんが所有しており、Aさんが代表取締役を務めていた。遺産分割について3人で協議した結果、次のような遺産分割をすることで合意した。

 (1)母親は、自宅の土地建物と預貯金3000万円を取得する。

 (2)Aさんは、会社の株式の父親保有分を全て取得する。

 (3)Bさんは、預貯金4000万円を取得し、会社の社屋がある社有地を3000万円で譲り受ける。

 Bさんが譲り受ける社有地は、帳簿価額1000万円で、相続税評…

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広田龍介

税理士

1952年、福島県いわき市生まれ。85年税理士登録。東京・赤坂で広田龍介税理士事務所を開設。法人・個人の確定申告、相続税申告、不動産の有効活用などを中心に幅広くコンサルティング活動を続けている。相続税に関する講演やセミナーも開催している。