ニッポン金融ウラの裏

企業会計ソフト「突然使えなくなるリスク」はあるか?

浪川攻・金融ジャーナリスト
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 銀行と、家計簿アプリや会計ソフトを運営している業者がシステムを接続させる「オープンAPI」の利用契約問題が大詰めを迎えている。契約を結ばない銀行の預金者や取引先は、業者が提供するサービスを6月から利用できなくなる。その期限が4カ月後に迫るなか、まだ20ほどの銀行が業者と契約を結んでいないのだ。

 「オープンAPI」とは、銀行がシステムへの接続仕様を外部の業者に公開し、業者が銀行システムに接続することを認めるもの。これによって、預金者や取引先は、契約を結んだ業者が提供する家計簿アプリなどのサービスを受けられる。

 従来、個人向け家計簿アプリや企業向け会計ソフトなどのサービスは、業者が預金口座のインターネットバンク用IDやパスワードを使って、預金者になり代わってデータを取得する方式で提供されてきた。だが、この方式は業者のセキュリティーに“穴”があった場合に、銀行システムのセキュリティーにも“穴”があいてしまう大きな弱点があった。

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浪川攻

金融ジャーナリスト

1955年、東京都生まれ。上智大学卒業後、電機メーカーを経て、金融専門誌、証券業界紙、月刊誌で記者として活躍。東洋経済新報社の契約記者を経て、2016年4月、フリーに。「金融自壊」(東洋経済新報社)など著書多数。