職場のトラブルどう防ぐ?

32歳女性「固定残業代廃止」で会社に幻滅した事情

井寄奈美・特定社会保険労務士
  • 文字
  • 印刷
 
 

 A代さん(32)は、会社のカスタマーセンターで顧客対応を担当しています。現在、給与として基本給や手当のほかに、月30時間分の固定残業代が支給されています。ところが、この4月から固定残業代が廃止されることになりました。月々の給与が減ることが見込まれ、A代さんは不安になっています。

 A代さんは5年前に今の会社に転職しました。カスタマーセンターの受付時間は平日の午前9時~午後7時でした。会社の就業時間は午前9時~午後6時(休憩時間1時間)で、週1回は会議のために30分早く出勤します。また始業15分前には着席し、9時ちょうどから電話に対応するのが職場の暗黙のルールでした。

 就業規則では、勤務は早番と遅番の2交代制とされていましたが、実際はそうなっていませんでした。全社員が早番の9時始業です。育児など理由がある場合は午後6時の定時で帰宅できますが、他の社員は原則午後7時まで毎日1時間の残業をしていました。

この記事は有料記事です。

残り1419文字(全文1823文字)

井寄奈美

特定社会保険労務士

大阪市出身。2015年、関西大学大学院法学研究科博士前期課程修了。現在、大阪大学大学院法学研究科博士後期課程在籍中(専攻:労働法)。01年、社会保険労務士資格を取得。会計事務所勤務などを経て06年4月独立開業。井寄事務所(大阪市中央区)代表。著書に『トラブルにならない 小さな会社の女性社員を雇うルール』(日本実業出版社)など。http://www.sr-iyori.com/