イマドキ若者観察

今は新大久保に活気?「若者の渋谷離れ」は本当か

藤田結子・明治大商学部教授
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新年を前に渋谷駅前に集まり、押し合いとなった人たち=東京都渋谷区で2019年12月31日午後11時53分、北山夏帆撮影
新年を前に渋谷駅前に集まり、押し合いとなった人たち=東京都渋谷区で2019年12月31日午後11時53分、北山夏帆撮影

 テレビの情報番組では、何か出来事やニュースがあると、渋谷の女子高生に街頭で話を聞く映像が流れます。今も「若者の街・渋谷」というイメージがある一方、ここ数年「若者の渋谷離れ」も聞かれます。多くの中高年にとって若者文化の象徴だった渋谷。いったい今の若者にとっても「若者の街」なのでしょうか。

 「渋谷センター街。若者たちで溢(あふ)れかえるその通りの入り口に、筆者が足を踏み入れたのは、2001年4月のことだった」。元ギャル男(ギャルのようにファッションに関心の高い若い男性)で、渋谷の若者のリーダーだった社会学者の荒井悠介氏は著書「ギャルとギャル男の文化人類学」(09年、新潮新書)でこう記しています。

 そこで昨年、センター街近くの「渋谷・公園通り」と最近人気の「新大久保・大久保通り」を学生が観察しました。同日の同時間帯を比較すると、新大久保が若者であふれていたのに対し、渋谷は閑散としていました。新大久保は…

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藤田結子

明治大商学部教授

東京都生まれ。慶応義塾大を卒業後、大学院留学のためアメリカとイギリスに約10年間滞在。06年に英ロンドン大学で博士号を取得。11年から明治大学商学部准教授、16年10月から現職。専門は社会学。参与観察やインタビューを行う「エスノグラフィー」という手法で、日本や海外の文化、メディア、若者、消費、ジェンダー分野のフィールド調査をしている。