MRJが世界を飛ぶ日

三菱ジェット「6度目延期」後に待ち受ける試練

平野純一・経済プレミア編集部
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スペースジェットの納入延期を発表する泉沢清次・三菱重工社長=2020年2月6日、宮本明登撮影
スペースジェットの納入延期を発表する泉沢清次・三菱重工社長=2020年2月6日、宮本明登撮影

 三菱重工業は2月6日、国産初のジェット旅客機として開発中の「スペースジェット」(旧MRJ)のANAグループへの納入が、2020年半ばから「2021年度以降」になると正式に発表した。延期は6度目。泉沢清次社長が会見で明らかにした。

 同社は、これまでの延期と異なり、今回は明確な納入時期を発表しなかった。泉沢社長は「現在、名古屋空港で地上試験中の試験10号機を米国に運んだ時点で明らかにしたい」と述べたが、実際には「発表できなかった」と言っていい。

 試験10号機は、型式証明の最終テストに向けて大幅な改良を加えた新試験機。これが無事に米国に到着すれば、型式証明の取得のメドも見えてくる。だが、ある関係者は「10号機は新造機といっていいくらいの新設計なので、まだ予期せぬトラブルがあるかもしれない。無事に米国に到着するまでは余計なリスクは冒したくないということなのだろう」と解説する。

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平野純一

経済プレミア編集部

1962年生まれ。87年毎日新聞社入社。盛岡支局、サンデー毎日編集部、経済部、エコノミスト編集部などを経て2016年から現職。金融、為替、証券、マクロ経済などを中心に取材。