熊野英生の「けいざい新発見」

新型肺炎で日本経済は?「悲観と楽観」の両シナリオ

熊野英生・第一生命経済研究所 首席エコノミスト
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プラカードと質問票を持ち、到着客を誘導する検疫所の職員=成田空港で2020年2月7日、中村宰和撮影
プラカードと質問票を持ち、到着客を誘導する検疫所の職員=成田空港で2020年2月7日、中村宰和撮影

 中国・武漢で発生した新型肺炎は、世界経済の不安の火種になっている。新型肺炎がいつ終息するのかは誰もわからない。先が見通せないから、その被害が長期間続いたならばどうなるか、という悪い連想から逃れらなくなってしまう。

 そこで、筆者は今後の展開を二つに分けて考えることにした。そうすることで、先が読めないリスクをいくらかは「見える化」することができるだろう。

 具体的には、(1)季節が春になって暖かくなるころまでに新型肺炎が終息するシナリオ、つまり「4月終息シナリオ」である。もうひとつは、(2)新型肺炎の感染が5~7月ごろまで長引き、東京五輪への悪影響を及ぼすシナリオ、つまり「4月までに終息しないシナリオ」である。

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熊野英生

第一生命経済研究所 首席エコノミスト

1967年山口県生まれ。横浜国立大学経済学部卒業。90年、日本銀行入行。調査統計局などを経て、2000年、第一生命経済研究所入社。11年4月から現職。専門は金融政策、財政政策、金融市場、経済統計。