海外特派員リポート

英国のEU離脱でロンドン市民が見せた「歓喜と憂鬱」

横山三加子・毎日新聞欧州総局特派員(ロンドン)
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英国会議事堂近くの広場で、英国の欧州連合からの離脱を祝う人=ロンドン市内で1月31日、横山三加子撮影
英国会議事堂近くの広場で、英国の欧州連合からの離脱を祝う人=ロンドン市内で1月31日、横山三加子撮影

 英国が2020年1月31日、欧州連合(EU)から離脱した。私は離脱当日の夕方、ロンドン中心部の英国会議事堂そばの広場に向かった。この広場は記念日などに市民が集い、デモを行う場所として有名だからだ。

 前回、19年10月に広場を訪れた時は、英国会で10月末予定の離脱の延期が事実上決まった日で、広場を埋め尽くしていた人々の大半はEU残留派市民だった。現地メディアによると、離脱当日の昼間も残留派市民は集まっていたようだ。ところが、私が着いた31日夕方になると、目に入ったのは、英国旗などを掲げた離脱派市民ばかりだった。

 「興奮する。これで独立を取り戻し、自由な貿易ができるようになり、移民のコントロールも国としてできるようになる。今日は飲み明かす」。イングランド北部から来たウェンディ・ヘミングウェイさん(68)の声は明るい。頭には国旗が描かれた帽子を乗せている。

 英国の伝統衣装に身を包んだ“町のお触れ役”姿の…

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横山三加子

毎日新聞欧州総局特派員(ロンドン)

1981年、埼玉県生まれ。法政大学社会学部卒。2004年、毎日新聞社に入社。岡山支局、大阪本社経済部を経て13年から東京本社経済部。電機・通信業界、経済産業省や財務省、財界などを担当。19年10月から現職。