経済記者「一線リポート」

「なぜ浅川ADB総裁か」次期日銀総裁の下馬評読み解く

清水憲司・毎日新聞経済部記者(前ワシントン特派員)
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毎日新聞のインタビューに答える浅川雅嗣氏=東京都千代田区で2019年12月、藤渕志保撮影
毎日新聞のインタビューに答える浅川雅嗣氏=東京都千代田区で2019年12月、藤渕志保撮影

 財務省国際部門の事務方トップを長年務め、2020年1月からアジア開発銀行(ADB)総裁となった浅川雅嗣氏。日銀の黒田東彦総裁がADB総裁から現職に転じたように、浅川氏にも「将来は日銀総裁に」との声が一部にある。どうしてなのか。経歴は同じでも黒田総裁とは何が違うのだろうか。

 そこで、日米欧の中央銀行が金融政策運営の指針とする2%の物価目標は妥当なのか、浅川氏に聞いてみた。すると浅川氏から「今後、国際的な議論が不可避になる」との答えが返ってきた。

 4年にわたり財務官を務めた浅川氏は、国内外の経済・金融情勢に詳しく、日本が議長国を務めた昨年の主要20カ国・地域(G20)や主要7カ国(G7)の財務相・中央銀行総裁会議などで議論を引っ張ってきた。そんな浅川氏に、私は昨年12月のインタビューで「次の金融危機の芽はどこに宿っているのか」など、いろいろと尋ねた。

 08年のリーマン・ショック後の金融危機を…

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清水憲司

毎日新聞経済部記者(前ワシントン特派員)

 1975年、宮城県生まれ。高校時代まで長野県で過ごし、東京大学文学部を卒業後、99年毎日新聞社に入社。前橋支局を経て、東京経済部で流通・商社、金融庁、財務省、日銀、エネルギー・東京電力などを担当した。2014~18年には北米総局(ワシントン)で、米国経済や企業動向のほか、通商問題などオバマ、トランプ両政権の経済政策を取材した。