
飯田哲也・環境エネルギー政策研究所所長に聞く(2)
かつて太陽光や風力発電は天候に左右されやすく、不安定な電源というのが、政府や大手電力の定説だった。環境エネルギー政策研究所の飯田哲也所長へのインタビューは、この問題をどうクリアすべきかに話が及んだ。飯田氏は再生可能エネルギーで水素を取り出し、メタンガスを作るなど、海外の先進事例を挙げた。【聞き手は毎日新聞経済プレミア編集長・川口雅浩】
――日本では太陽光や風力発電は不安定な電源とよく言われます。
◆飯田さん 時代は大きく変わっている。世界的に原発や火力発電がベースロード(安定して発電し続ける基幹電源)という考え方に代わって、柔軟性が重要となった。北欧など海外の先進国では原発や火力発電を優先して使うのではなく、コストの安い太陽光や風力発電を最優先に使うようになった。
――夜間や雨の日、風が吹かない時はどうするのですか。
◆それが典型的な…
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川口雅浩
経済プレミア編集部
1964年生まれ。上智大ドイツ文学科卒。毎日新聞経済部で財務、経済産業、国土交通など中央官庁や日銀、金融業界、財界などを幅広く取材。共著に「破綻 北海道が凍てついた日々」(毎日新聞社)、「日本の技術は世界一」(新潮文庫)など。財政・金融のほか、原発や再生可能エネルギーなど環境エネルギー政策がライフワーク。19年5月から経済プレミア編集部。
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