MRJが世界を飛ぶ日

世界32カ国の社員が取り組む「三菱ジェット」の国際化

平野純一・経済プレミア編集部
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三菱航空機カスタマーサポート本部のスタッフ。右から2人目が進藤浩史さん
三菱航空機カスタマーサポート本部のスタッフ。右から2人目が進藤浩史さん

 三菱航空機が開発する「スペースジェット」(旧MRJ)は6度目の納入延期が決まった。ただ三菱航空機の水谷久和社長は、自社のことを「我々はワールドドリームチームだ」と話す。スペースジェットは国産初のジェット旅客機だが、世界32カ国から集まった人たちがつくり上げようとしているからだ。

 同社の中でも「カスタマーサポート」と呼ばれる部門はいま、日本人社員と外国人社員がちょうど半々の人員で仕事を行っている。同部門を例に、急速に“国際化”した三菱航空機の現在を2回にわたって見る。

 航空機メーカーは機体の開発がもちろん重要だが、そのほかにも「カスタマーサポート」という大切な部門を持つ。航空機を買ってくれた航空会社に対するアフターケアだ。10万ページにのぼる整備マニュアルの作製、故障をした際の交換部品の提供、航空会社の整備士の技術的な問い合わせに即座に答える--などの仕事を担う。

 航空会社が収益をあげるには、まずは飛行機が時刻通りに飛んでくれることが必要だ。どれだけ時刻表通りに飛んだかは「定時運航率」としてはじき出される。スペースジェットの購入を予定している航空会社では、2019年は全日本空輸(ANA)が7位(85.92%)、日本航空(JAL)が15位(83.44%)と、世界の航空会社の中で日本の大手2社は上位だ。

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平野純一

経済プレミア編集部

1962年生まれ。87年毎日新聞社入社。盛岡支局、サンデー毎日編集部、経済部、エコノミスト編集部などを経て2016年から現職。金融、為替、証券、マクロ経済などを中心に取材。