海外特派員リポート

習主席主導「ハイテク拠点・武漢」新型肺炎でどうなる

赤間清広・毎日新聞経済部記者
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高速鉄道が数分おきに出入りする武漢駅は中国でも有数の巨大ターミナルだ=中国・武漢市内で2016年12月7日、赤間清広撮影
高速鉄道が数分おきに出入りする武漢駅は中国でも有数の巨大ターミナルだ=中国・武漢市内で2016年12月7日、赤間清広撮影

 新型コロナウイルスによる肺炎拡大の衝撃が中国経済を揺るがしている。その震源地となっているのが、中国内陸部・湖北省の中心都市・武漢だ。そもそも武漢とはどういう街なのか、経済的な視点からひもといてみよう。

 高速鉄道が次々と出入りする巨大な武漢駅から外に出ると、白煙をあげる製鉄所の煙突が目に入ってくる――。新型肺炎が拡大するまでは、これが1100万人が暮らす巨大都市・武漢の発展を象徴する風景だった。

 武漢は中国のほぼ中央に位置する。街のど真ん中を中国を代表する大河・長江が貫き、古くから交通の要衝として栄えてきた。西暦208年、「三国志」で有名な曹操軍と孫権・劉備の連合軍が激突した「赤壁」も、武漢から車で1時間ほどの長江中流域にある。

交通の要衝で鉄鋼栄える

 その「地の利」は現在も変わらない。北京と中国沿岸南部の広州や深圳、上海と内陸部の商業都市・成都などをつなぐ高速鉄道の主要ルートは武漢を経由する…

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赤間清広

毎日新聞経済部記者

 1974年、仙台市生まれ。宮城県の地元紙記者を経て2004年に毎日新聞社に入社。気仙沼通信部、仙台支局を経て06年から東京本社経済部。16年4月に中国総局(北京)特派員となり、20年秋に帰国。現在は霞が関を拠点に、面白い経済ニュースを発掘中。新著に「中国 異形のハイテク国家」(毎日新聞出版)