イマドキ若者観察

新宿ライブ映像に集う若者「SNSで心通じ合う」不思議

藤田結子・明治大商学部教授
  • 文字
  • 印刷
男性アイドルグループのライブ映像を見つめる若者たち=東京・新宿の西武新宿駅前で2018年7月8日撮影
男性アイドルグループのライブ映像を見つめる若者たち=東京・新宿の西武新宿駅前で2018年7月8日撮影

 東京・新宿の西武新宿駅前の広場で、人だかりを見かけたことはありませんか。ここに集う若者たちは、広場の向かい側に設置されている大型スクリーンを見あげています。街頭テレビのようでもありますが、イヤホンをして静かにたたずんでいる人もいます。何を目的にやって来ているのでしょうか。

静かに大型スクリーン見つめ

 ある日の午後、韓国の男性アイドルグループ・SHINee(シャイニー)のライブ映像が大型スクリーンに流れました。スクリーン上では、大勢のファンが曲の合間に「SHINeeコール」をしたり、歓声を上げたりしています。

 しかし、新宿の広場でそのライブ映像を見つめる人々はみな無言です。ある若い女性はイヤホンをして音声を聞きながら映像を見ていました。直立不動で、体を動かしたりはしていません。

 この「ユニカビジョン」という名の大型スクリーンは、2010年に西武新宿駅前にオープンしました。スマホのアプリで…

この記事は有料記事です。

残り1092文字(全文1490文字)

藤田結子

明治大商学部教授

東京都生まれ。慶応義塾大を卒業後、大学院留学のためアメリカとイギリスに約10年間滞在。06年に英ロンドン大学で博士号を取得。11年から明治大学商学部准教授、16年10月から現職。専門は社会学。参与観察やインタビューを行う「エスノグラフィー」という手法で、日本や海外の文化、メディア、若者、消費、ジェンダー分野のフィールド調査をしている。