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「プロスポーツのデータ解析最前線」指導や戦術が激変

中村祐介・エヌプラス代表取締役
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 スポーツ解析の最新事例などを発表する「スポーツ・アナリティクス・ジャパン2020」(SAJ2020)が今年2月1日、東京都千代田区で開かれた。近年、スポーツの世界は、データによって可視化されつつある。個々のスポーツ選手はトレーニングにデータを取り入れ、チームスポーツでは試合における戦術やチームのマネジメントに生かされるケースが増えている。実際にどんな変化が起きているのかを報告する。

 スポーツ選手の活躍を見ていると、同じ人間なのに「なぜこうも違うのか」と感じるだろう。私たちの筋肉は体内に等しく約600あり、そのうち意識的に動かせるのは約400だという。人は一つの動作をするためにいくつもの筋肉を連動させる。例えば、一歩進むのに使う筋肉は約200、笑顔は約17と言われている。では、スポーツ選手と一般人の違いはどこにあるのだろうか。

 連動する筋肉の協調構造を「筋シナジー」と呼び、この解明がスポーツ選手の育成や、ロボット工学の分野への応用にもつながるとされる。選手の育成では、各競技のスペシャリストが使う関節と筋肉の連動をセンサーで取得し、データ解析することで、他の選手との違いを可視化できる。解明が進めば、最終的には同じ体格や筋肉量であれば、トレーニング次第でプロスポーツ選手と同じ動きができる一般人が登場するかもしれない。

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中村祐介

エヌプラス代表取締役

編集記者職を経て、主としてデジタル領域の戦略とクリエーティブを行うエヌプラスを創業し、現職。一般社団法人おにぎり協会代表理事、一般社団法人日本編集部代表理事も務める。食生活ジャーナリストの会所属。