藻谷浩介の世界「来た・見た・考えた」

バイキング伝承に残るカナダ「ニューファンドランド」

藻谷浩介・地域エコノミスト
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ニューファンドランド・ラブラドル州の州都セントジョンズの港の沖に浮かぶ氷山(写真は筆者撮影)
ニューファンドランド・ラブラドル州の州都セントジョンズの港の沖に浮かぶ氷山(写真は筆者撮影)

 カナダのニューファンドランドは「新発見の地」。15世紀末、コロンブスの新世界到達の5年後に、イタリア人探検家が“発見”した北米最東端の島だ。しかしそれに先立つ約500年前の11世紀初頭には、この地に植民を試みたバイキングがいることが明らかになっている。筆者もこの島がどんな場所か“発見”したくなり、のこのこと立ち寄ってみた。

 2019年4月。米国ボストンに用務のあった筆者は、その前にシカゴとトロントに1泊ずつ寄り、さらにカナダのニューファンドランド島最大の都市・セントジョンズに足を延ばした。

 トロント空港を午前11時前に出て、到着は午後3時過ぎ。ただし米国東海岸時間と同じトロントとこの島には1時間半の時差があり、実際に乗るのは2時間半である。ちなみに当地とロンドンとの時差は3時間半で、季節運航される直行便での所要時間は5時間台だ。セントジョンズは北米で最も欧州に近い町なのだった。

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藻谷浩介

地域エコノミスト

1964年山口県生まれ。平成大合併前の約3200市町村のすべて、海外109カ国を私費で訪問し、地域特性を多面的に把握する。2000年ごろから地域振興や人口問題に関して精力的に研究、執筆、講演を行う。著書に「デフレの正体」「里山資本主義」ほか多数。国内の鉄道(鉄軌道)全線を完乗した鉄道マニアでもある。