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裁判に負ける?「同一労働同一賃金でない」放置リスク

エコノミスト編集部
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水町勇一郎・東京大学社会科学研究所教授
水町勇一郎・東京大学社会科学研究所教授

 働き方改革関連法の柱の一つである同一労働同一賃金が4月1日、施行される。「同一労働同一賃金を実現できなければ企業は成長できない」。政府の「働き方改革実現会議」の有識者議員を務めた水町勇一郎・東京大学社会科学研究所教授は言う。週刊エコノミスト3月3日号の巻頭特集「4月施行 働き方改革法」より、インタビュー記事をお届けする。【聞き手・構成=エコノミスト編集部・浜條元保、村田晋一郎】

 今回施行される働き方改革関連法は、労働者保護を強めて社会的公正を実現するだけでなく、安倍政権の経済政策として位置づけられたことに大きな意義がある。特に同一労働同一賃金は、人手不足が大きな背景となっている。地方の中小企業ほど、人手不足は深刻で、賞与などを出さないと非正社員も集まらず企業活動に支障をきたすところもある。

 以前は企業側から、「最低賃金を上げて同一労働同一賃金を導入したら、つぶれる」という声があったが、今はそんな声も表に出てこなくなった。働き方改革関連法案は、安倍政権の意向の下、厚生労働省だけでなく経済産業省が主導。従来では考えられない速さで進み、4月1日から施行される(中小は2021年4月から)。企業もこの動きについていけなければ、競争力を維持できなくなる。

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エコノミスト編集部

藤枝克治編集長率いる経済分野を中心として取材、編集するチーム。経済だけでなく社会、外交も含め幅広く取材する記者の集団であり、各界の専門家にコラムや情報提供を依頼する編集者の集団でもある。