熊野英生の「けいざい新発見」

新型コロナ「疑心暗鬼の排除」に政府がやるべきこと

熊野英生・第一生命経済研究所 首席エコノミスト
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新型コロナウイルス感染症の感染拡大に備えた政府の基本方針を決定した対策本部会議で発言する安倍晋三首相(右から2人目)=首相官邸で2020年2月25日、川田雅浩撮影
新型コロナウイルス感染症の感染拡大に備えた政府の基本方針を決定した対策本部会議で発言する安倍晋三首相(右から2人目)=首相官邸で2020年2月25日、川田雅浩撮影

 誰も事態を悪くしたいとは思わないのに、結果的に皆が望まない状態になる。こうした事態が今起きようとしている。新型コロナウイルスの感染拡大に反応した経済活動の沈滞である。

危機の局面はどんどん変化した

 危機管理の視点から、これまでに起きた三つの局面変化を思い返してみたい。

 当初、新型コロナウイルスは「人から人への感染はない」と説明されてきた。それが後から修正された。

 次に、何人かウイルス感染の陽性反応が出たが、「感染経路は特定されている」と説明されてきた。これは、危機管理のうえでは、辛うじて水際での感染封じ込めができている体裁である。

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熊野英生

第一生命経済研究所 首席エコノミスト

1967年山口県生まれ。横浜国立大学経済学部卒業。90年、日本銀行入行。調査統計局などを経て、2000年、第一生命経済研究所入社。11年4月から現職。専門は金融政策、財政政策、金融市場、経済統計。