
賃貸アパート大手レオパレス21の臨時株主総会が2月27日、東京都内で開かれた。同社をめぐっては、村上ファンドを率いた投資家の村上世彰氏が関わる投資ファンド「レノ」が大株主となり、村上氏側近で住友信託銀行出身の大村将裕氏を取締役に選任するよう株主提案した。
結果的に株主提案は過半数の支持を得られず、否決された。臨時株主総会では、レノ側の株主提案とは別に、レオパレスが経営の透明性を高めるため新たに社外取締役2人の追加選任を提案し、可決された。これで同社の取締役は12人となり、うち7人が社外となった。
全取締役の解任提案は撤回
レオパレスは施工不良が見つかったアパートの改修工事が大幅に遅れ、業績予想の下方修正が続いている。このためレノは「現経営陣は施工不備問題を解決する能力が欠けている」と批判し、大村氏の選任を求めていた。レオパレスは「提案株主からは、施工不備問題を速やかに解決する具体策が示さ…
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川口雅浩
経済プレミア編集部
1964年生まれ。上智大ドイツ文学科卒。毎日新聞経済部で財務、経済産業、国土交通など中央官庁や日銀、金融業界、財界などを幅広く取材。共著に「破綻 北海道が凍てついた日々」(毎日新聞社)、「日本の技術は世界一」(新潮文庫)など。財政・金融のほか、原発や再生可能エネルギーなど環境エネルギー政策がライフワーク。19年5月から経済プレミア編集部。
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