職場のストレス・マネジメント術

まさかの「若年性認知症」50代女性営業部長の選択

舟木彩乃・心理カウンセラー
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 中島さん(仮名、女性50代前半)は、生命保険会社の支社で法人営業部長を務め、20人近い部下がいます。有能で、部下の面倒見も良く、社内外のいろいろな人たちから慕われています。

 順調に職業人生を歩んできた中島さんですが、1年ほど前から仕事面で不安を覚え始めました。部下に報告を求めると「先ほどお伝えしましたが……」と言われる、打ち合わせの約束を忘れる、といった類いの異変が続いたのです。すると仕事中もイライラ感が強くなり、つい部下にきつく当たってしまうこともありました。

 気持ちを立て直す必要を感じた中島さんは、周りから「たまにはリフレッシュしてください」と言われたこともあり、定年退職した夫と、休暇を取って大好きな温泉巡りの旅をすることになりました。

 しかし、直前になって出掛けるのがおっくうになり、結局キャンセルして自宅でゴロゴロしてしまいました。公私ともに行動的だった妻が変わったことに、夫はとても驚いたそうです。

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舟木彩乃

心理カウンセラー

 筑波大学大学院博士課程修了(ヒューマン・ケア科学博士)。カウンセラーとして8000人以上、コンサルタントとして100社を超える企業の相談に対応。一般企業の人事部などを経て、現在メンタルシンクタンク(筑波大学発ベンチャー企業)副社長。国家資格として公認心理師、精神保健福祉士、第1種衛生管理者、キャリアコンサルタントなど保有。著書に「『首尾一貫感覚』で心を強くする」(小学館新書)。