藻谷浩介の世界「来た・見た・考えた」

スロバキア・ブラチスラバ“国境沿い”の小さな首都

藻谷浩介・地域エコノミスト
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昭和のような雰囲気の残るブラチスラバ旧市街。通りの奥にブラチスラバ城が見える(写真は筆者撮影)
昭和のような雰囲気の残るブラチスラバ旧市街。通りの奥にブラチスラバ城が見える(写真は筆者撮影)

 スロバキア。かつて「チェコスロバキア」として連邦を組んでいたチェコと何がどう違うのか、詳しくわかる人は少ないだろう。旧ユーゴのスロベニアとも区別がつきにくい。この3国とも、旧ハプスブルク帝国内にのみ込まれていたスラブ人居住地域で、冷戦終結後に独立したのも共通だ。スロバキアの首都ブラチスラバは、オーストリアのウィーンから直線距離でわずか60キロで、ハンガリーの首都だったこともある。地理と歴史の錯綜(さくそう)したこの国の実態は?

 2017年5月。チェコの首都プラハを2時間ほど歩き回った筆者は、郷土料理屋で遅い夕食をいただいた。前菜のソーセージ盛り合わせも、メインのジャガイモ料理も、地元のピルスナービールとよく合う。

 翌朝はしかし、早々と5時前に起床しなければならない。6時前発のブダペスト(ハンガリー)行き特急に乗るのだ。

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藻谷浩介

地域エコノミスト

1964年山口県生まれ。平成大合併前の約3200市町村のすべて、海外114カ国を私費で訪問し、地域特性を多面的に把握する。2000年ごろから地域振興や人口問題に関して精力的に研究、執筆、講演を行う。著書に「デフレの正体」「里山資本主義」ほか多数。国内の鉄道(鉄軌道)全線を完乗した鉄道マニアでもある。