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中国とロシアはなぜ「金保有量」を増やしているのか

エコノミスト編集部
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 政治リスクや通貨の価値下落リスクを回避するため、世界の中央銀行が外貨準備で金(ゴールド)を増やしている。週刊エコノミスト3月24日号の巻頭特集「金が上がる」より、フューチャー取締役でフューチャー経済・金融研究所長、山岡浩巳氏のリポートをダイジェストでお届けする。

米国債を減らして金を増やす

 金価格の上昇が世界的な注目を集めている。背景の一つとして、ロシアや中国をはじめ新興国の中央銀行や当局が米国債の保有を減らす一方、金を買い増す動きが加速し、世界需要を高めていることもある。

 米財務省の統計から各国の米国債の保有状況をみると、中国は2017年12月の1.18兆ドルから19年12月には1.07兆ドルに、ロシアは同時期に1025億ドルから99億ドルに、それぞれ減少させている。一方、ワールド・ゴールド・カウンシルの統計から各国中央銀行の金保有量をみると、中国は17年第3四半期(7~9月)末の1843トンから19年第3四半期末には1948トンに、また、ロシアは同時期に1779…

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エコノミスト編集部

藤枝克治編集長率いる経済分野を中心として取材、編集するチーム。経済だけでなく社会、外交も含め幅広く取材する記者の集団であり、各界の専門家にコラムや情報提供を依頼する編集者の集団でもある。