良い物をより高く売る経営

「新型コロナ自粛ムード」でも若者集う岐阜・下呂温泉

中村智彦・神戸国際大学教授
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若者でにぎわう下呂温泉=2020年3月8日、筆者撮影
若者でにぎわう下呂温泉=2020年3月8日、筆者撮影

 新型コロナウイルス感染拡大の影響でインバウンド(訪日外国人)も日本人観光客も急減し、全国各地の観光地から悲鳴が上がっている。外国人の利用が多かった旅館やホテルは経営が急速に悪化しており、倒産するケースも出ている。ただ、地域によって影響の大きさに多少の差があるようだ。自粛ムードまっただ中の3月8日に筆者が訪れた下呂温泉(岐阜県下呂市)は、多くの日本人の若者を集めていた。

 まず国内の状況を整理する。京都市は2018年の外国人宿泊者の割合が43.9%で、インバウンド客急減の影響が大きく出ている。通常3月は大学や高校が春休みに入るため、卒業旅行のシーズンだ。京都市内の飲食店経営者は「いつもなら若い人が増えて華やかな雰囲気になる季節だが、今年は静かすぎるくらい」と話す。

 国内宿泊予約サイト「マイナビトラベル」が18年に発表した「卒業旅行の実態調査」によると、国内の旅行先は1位が大阪府、2位が沖縄県、3位が京都府、4位が東京都と福岡県、5位が北海道だ。こうした人気観光地も若者であふれるはずだが、今年は人出が少ないようだ。東京ディズニーリゾートや、大阪のユニバーサルスタジオジャパンも今年は休園中だ。

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中村智彦

神戸国際大学教授

1964年、東京都生まれ。88年、上智大学文学部卒業。96年、名古屋大学大学院国際開発研究科博士課程修了。外資系航空会社、シンクタンクで勤務。大阪府立産業開発研究所、日本福祉大学経済学部助教授を経て、現職。専門は中小企業論と地域経済論。中小企業間のネットワーク構築や地域経済振興のプロジェクトに数多く参画し、TBS系「坂上&指原のつぶれない店」にも出演。