メディア万華鏡

韓国・光州事件映画で考えた「日本メディアは健全か」

山田道子・元サンデー毎日編集長
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改正特措法施行を受けた記者会見で、質問する記者を指名する安倍晋三首相=首相官邸で2020年3月14日、代表撮影
改正特措法施行を受けた記者会見で、質問する記者を指名する安倍晋三首相=首相官邸で2020年3月14日、代表撮影

 「Mainichi Daily News」。突然、スクリーンに毎日新聞がかつて紙で発行していた英字新聞が映った。2月18日、東京・中野で上映した韓国・光州事件のドキュメンタリー映画「5.18ヒンツペーターストーリー」が半ばを過ぎたころだ。

 韓国南部の都市・光州市で1980年5月18日から27日、軍のクーデターに対する民衆の抗議活動が起き、軍部が市民に発砲する光州事件が起きた。新型コロナウイルスで中国・武漢がブロックアウトされたけれど、当時の光州市は政治的な理由でブロックアウトされた。

光州事件伝えたドイツ人カメラマン

 そんな中、独テレビ局の東京特派員だったドイツ人カメラマン、ユルゲン・ヒンツペーターさんは韓国に向かい、厳しい言論統制をくぐり抜け、最初に光州を取材し、軍隊に殴打される市民、亡くなった人々など生々しい現場をカメラに収め、事件を世界に伝えた。

 「5.18ヒンツペーターストーリー」はヒンツペーターさんが撮影…

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山田道子

元サンデー毎日編集長

1961年東京都生まれ。85年毎日新聞社入社。社会部、政治部、川崎支局長などを経て、2008年に総合週刊誌では日本で最も歴史のあるサンデー毎日の編集長に就任。総合週刊誌では初の女性編集長を3年半務めた。その後、夕刊編集部長、世論調査室長、紙面審査委員。19年9月退社。