熊野英生の「けいざい新発見」

新型コロナ対策「商品券や消費税ゼロ」は効くのか

熊野英生・第一生命経済研究所 首席エコノミスト
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新型コロナウイルス対策政府・与野党連絡協議会に臨む西村明宏官房副長官(中央)ら=国会内で2020年3月19日、川田雅浩撮影
新型コロナウイルス対策政府・与野党連絡協議会に臨む西村明宏官房副長官(中央)ら=国会内で2020年3月19日、川田雅浩撮影

 新型コロナウイルスの感染拡大による経済への悪影響が長引きそうだ。企業の資金繰り支援や雇用調整助成金は、ともに止血効果は高いが、それでずっと経済を維持できるわけではない。ホテル、飲食店、レジャー施設、航空はじめ交通などのセクターは、顧客が激減しており、これが長期化すると倒産が増えることが予想される。

「1人5万円給付」なら効果あるか

 もっと、消費喚起できる政府の支援策がほしいが、これは実に難しい課題である。考える一つの材料として、政府が1人5万円を現金給付することについて検討してみよう。

 筆者は、突然5万円を受け取ると気持ちは高揚するが、それをすぐに使うことはないだろう。おそらく貯蓄する。皆が同じように、給付された現金を貯蓄すると、消費刺激効果はゼロだ。所得税減税でも同じことで、家計が消費するか、貯蓄するかが読めないところが弱点だ。

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熊野英生

第一生命経済研究所 首席エコノミスト

1967年山口県生まれ。横浜国立大学経済学部卒業。90年、日本銀行入行。調査統計局などを経て、2000年、第一生命経済研究所入社。11年4月から現職。専門は金融政策、財政政策、金融市場、経済統計。