海外特派員リポート

“コロナは兵器”のニセ情報「パニック」の米国で考える

中井正裕・北米総局特派員(ワシントン)
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社会がパニック状態になるとスーパーからトイレットペーパーがなくなるのは世界共通の現象か=米ワシントン近郊の大型スーパーで3月12日、中井正裕撮影
社会がパニック状態になるとスーパーからトイレットペーパーがなくなるのは世界共通の現象か=米ワシントン近郊の大型スーパーで3月12日、中井正裕撮影

 新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、米国社会がパニック状態になっている。レストランやバー、娯楽施設は次々と閉鎖し、全米で失業者が急増している。米カリフォルニア州が全域に外出禁止令を出すなど、外出規制の対象は米国民の3分の1にまで拡大。近年発生したウイルス大流行とは比較にならない混乱状態となっている。

 新型コロナウイルスを巡り、米国社会に混乱が起き始めたのは3月上旬。米西海岸のワシントン州やカリフォルニア州、東部ニューヨーク州で感染者が増加し、いくつかの州政府が非常事態宣言をした頃だ。それまで米国民は新型コロナウイルスが中国やアジア地域の感染症に過ぎないと高をくくっていたようだ。

 米社会への影響がじわじわと広がったのが今回のパニックの特徴だ。筆者の住む首都ワシントン近郊で異変が起きたのは3月第1週。大型スーパーに突然、長蛇の列が出現し、ミネラルウオーター、ジャガイモ、鶏肉、トイレットペーパー…

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中井正裕

北米総局特派員(ワシントン)

1975年京都府生まれ。立命館大学法学部卒。2000年毎日新聞入社。岐阜支局、中部報道センターを経て、09年から経済部で電力改革、貿易交渉、日銀などを取材。政治部にも在籍し、首相官邸、自民党などを担当した。18年10月から現職。