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バリバリ働く30代営業マン「双極性障害」診断で対応は

舟木彩乃・産業心理コンサルタント・カウンセラー
 
 

 野木さん(男性、30代半ば)は、証券会社の総務部に所属し、資料整理などの事務作業をしています。

 入社以来ずっと営業部門でバリバリ仕事をこなしてきましたが、30代に入ってまもなく、うつ病と診断され、2回休職をしました。社交的で明るく、営業に向いていると思われていたので、うつ病で休職になったときは周囲から驚かれたそうです。

 1回目の休職後は営業部に復帰しましたが、その後再発したため、2回目の復職は会社の配慮で、ノルマや残業があまりない総務部で事務の担当になりました。総務部長のAさん(男性、50代)は何かと心配していたのですが、復職から3カ月ほどたつと笑顔も出るようになり、仕事も問題なくこなしている様子に安心していました。

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産業心理コンサルタント・カウンセラー

 筑波大学大学院博士課程修了(ヒューマン・ケア科学博士)。一般企業の人事部などを経て、現在メンタルシンクタンク(筑波大学発ベンチャー企業)副社長。金融庁職員のメンタルヘルス対策にも従事する。国家資格として公認心理師、精神保健福祉士、第1種衛生管理者、キャリアコンサルタントなど保有。著書に「『首尾一貫感覚』で心を強くする」(小学館新書)。