イマドキ若者観察

米で成功「Zoomのヤン氏」追いつけるか日本の若者

藤田結子・明治大商学部教授
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米国のシリコンバレーにあるサンノゼ市。ハイテク産業の集積地として知られ、Zoom社も本社を構える
米国のシリコンバレーにあるサンノゼ市。ハイテク産業の集積地として知られ、Zoom社も本社を構える

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、大学生の就職活動や授業に、ウェブ会議アプリが広く利用されるようになりました。特に「ズーム(Zoom)」は使いやすさから人気で、株価も急上昇しました。Zoom社はアメリカにありますが、その創業者は中国山東省出身のエリック・ヤン氏です。彼はどのような若者時代を過ごし、成功したのでしょうか。

学生時代の遠距離恋愛から着想

 エリック・ヤン氏は1970年生まれ。20代のとき夢を抱いてアメリカに移住しました。現在はカリフォルニア州サンノゼに本社があるZoom社の最高経営責任者(CEO)です。

 80年代後半、ヤン氏は山東科技大学の学生で、コンピューターサイエンスを専攻していました。大学1年生の頃、現在の妻と遠距離恋愛をしていて、鉄道で10時間かけて彼女に会いに行っていたそうです

 車内は満員で立っているのがやっと。「こんな惨めな思いをして会いに行かずとも、彼女とや…

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藤田結子

明治大商学部教授

東京都生まれ。慶応義塾大を卒業後、大学院留学のためアメリカとイギリスに約10年間滞在。06年に英ロンドン大学で博士号を取得。11年から明治大学商学部准教授、16年10月から現職。専門は社会学。参与観察やインタビューを行う「エスノグラフィー」という手法で、日本や海外の文化、メディア、若者、消費、ジェンダー分野のフィールド調査をしている。