
小西雅子・WWFジャパン専門ディレクターに聞く(1)
近年、日本では台風が大被害をもたらし、今冬は記録的な暖冬となるなど異常気象が多い。海外でもオーストラリアで大規模な森林火災が発生、中南米では深刻な干ばつが相次ぐ。私たちは地球温暖化問題にどう向き合うべきなのか。WWF(世界自然保護基金)ジャパンの専門ディレクター、小西雅子氏(昭和女子大特命教授)に聞いた。【聞き手は経済プレミア編集長・川口雅浩】
――WWFはパンダのマークが有名ですが、どんな活動をする団体なのでしょうか。
◆小西さん WWFは1961年にスイスで始まった団体で、最初は絶滅の危機にある野生動物を救うところから始まりました。そのためには自然環境全体を見なくてはいけないということで、80年代から地球問題全体を見ることになりました。
グローバルな課題として、気候変動、森林、海洋等に取り組むチームがあり、世界約100カ国に私のよう…
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川口雅浩
毎日新聞経済プレミア編集長
1964年生まれ。上智大ドイツ文学科卒。毎日新聞経済部で財務、経済産業、国土交通など中央官庁や日銀、金融業界、財界などを幅広く取材。共著に「破綻 北海道が凍てついた日々」(毎日新聞社)、「日本の技術は世界一」(新潮文庫)など。財政・金融のほか、原発や再生可能エネルギーなど環境エネルギー政策がライフワーク。19年5月から経済プレミア編集部