熊野英生の「けいざい新発見」

緊急経済対策「自粛に見合う額」本当に行き渡るのか

熊野英生・第一生命経済研究所 首席エコノミスト
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首相官邸に入る安倍晋三首相(右から2人目)=2020年4月7日、竹内幹撮影
首相官邸に入る安倍晋三首相(右から2人目)=2020年4月7日、竹内幹撮影

 新型コロナウイルス感染拡大への対応として、政府は4月7日、事業規模108兆円にのぼる過去最大の経済対策を打ち出した。目玉は、なんと言っても1世帯当たり30万円の給付である。

30万円をもらえる人は限られる

 「現金支給30万円」という事前報道を聞いて、多くの国民が「もしかしたら自分も30万円をもらえるのか」と色めきたった。しかし、詳細な説明を聞くと、対象者はかなり絞られそうだ。

 条件は、世帯ベースでみて、2020年2~6月のいずれかの月収が、コロナ・ショック発生以前と比べて減少することである。そして、(1)収入が年間でみて、住民税非課税世帯となる水準まで落ちること、(2)収入が一度でも月に半分以下になり、年収で住民税非課税水準の2倍以下になること--のいずれかを満たしていなくてはいけない。

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熊野英生

第一生命経済研究所 首席エコノミスト

1967年山口県生まれ。横浜国立大学経済学部卒業。90年、日本銀行入行。調査統計局などを経て、2000年、第一生命経済研究所入社。11年4月から現職。専門は金融政策、財政政策、金融市場、経済統計。