イマドキ若者観察

「実は家にいる」新型コロナで自粛する若者のリアル

藤田結子・明治大商学部教授
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政府の緊急事態宣言を受け、若者らの姿が減った渋谷駅前のスクランブル交差点=東京都渋谷区で2020年4月11日、幾島健太郎撮影
政府の緊急事態宣言を受け、若者らの姿が減った渋谷駅前のスクランブル交差点=東京都渋谷区で2020年4月11日、幾島健太郎撮影

 新型コロナウイルスの感染が拡大しています。テレビやネットのニュースでは「外出する若者の危機感の薄さ」が話題となっています。しかし実際には、外出を自粛する若者も少なくありません。そこで今回は、現役大学生の2人が「自粛する若者のリアル」を取材し、お伝えします。

 3月30日、東京都の小池百合子知事は記者会見で「若い人にはカラオケやライブハウスに行くことは当面控え、自粛してもらいたい」と呼びかけました。若者が「自分は若いからウイルスに感染しても大丈夫」と思い込み、感染を広げているとも報道されました。確かに、そんな若者も一部にはいるようです。

 しかし、本当にそれが大半の若者なのでしょうか。

SNSで見られることを意識

 大学生たちに取材すると、常につながっているSNS世代らしい話が聞かれました。女子大学生の中野さん(仮名)は、自宅で位置情報アプリを見ながら、友人の居場所を確認しているといいます。

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藤田結子

明治大商学部教授

東京都生まれ。慶応義塾大を卒業後、大学院留学のためアメリカとイギリスに約10年間滞在。06年に英ロンドン大学で博士号を取得。11年から明治大学商学部准教授、16年10月から現職。専門は社会学。参与観察やインタビューを行う「エスノグラフィー」という手法で、日本や海外の文化、メディア、若者、消費、ジェンダー分野のフィールド調査をしている。