藻谷浩介の世界「来た・見た・考えた」

ハノイ「歴代王朝からベトナム戦争」の跡をたどる道

藻谷浩介・地域エコノミスト
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世界遺産のタンロン遺跡で記念撮影する学生たち(写真は筆者撮影)
世界遺産のタンロン遺跡で記念撮影する学生たち(写真は筆者撮影)

 20年ぶりにハノイを再訪した2016年4月の、その1年後の17年4月。筆者はこの町にもう一度、今度は旧知のまちづくり関係者の一行とともにやってきた。ただひたすら街路を歩いただけの前回と違い、ビアホイ(ビアホール)を楽しみ、いくつかの史跡にも足を運んだ。そこで改めて考えた日本とベトナムの、遠くて近い関係性。

 シンガポール・チャンギ国際空港から、ベトナム航空のエアバス321機で北上すること3時間。夕方のハノイ国際空港に着いた。ちなみにハノイから東京までは5時間、福岡までなら4時間。心理的距離よりも実距離の方が近い。

 同行の皆さんは、すでに日本から着いて、旧市街のビアホイで会食中だった。ベトナムには、フランス支配時代にフランスパンが根づいたが、お酒は圧倒的にビールである。1人当たり消費量も日本より多いという。

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藻谷浩介

地域エコノミスト

1964年山口県生まれ。平成大合併前の約3200市町村のすべて、海外109カ国を私費で訪問し、地域特性を多面的に把握する。2000年ごろから地域振興や人口問題に関して精力的に研究、執筆、講演を行う。著書に「デフレの正体」「里山資本主義」ほか多数。国内の鉄道(鉄軌道)全線を完乗した鉄道マニアでもある。