経済記者「一線リポート」

コロナ緊急融資「早くても5月上旬」に予算書作成の壁

大久保渉・毎日新聞経済部記者
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緊急融資を受け付けている金融機関の窓口=群馬県高崎市内で2020年3月18日、増田勝彦撮影
緊急融資を受け付けている金融機関の窓口=群馬県高崎市内で2020年3月18日、増田勝彦撮影

 「3月の売り上げは昨年に比べ半減。4月末で運転資金が尽きてしまう」「手元の運転資金は200万円しかない。5月末がリミットだ」

 3月下旬以降、同僚記者から続々と送られてくる取材メモで、事態の深刻さを思い知らされた。新型コロナウイルスの感染拡大で売り上げが吹き飛んだ中小・零細企業の悲鳴だ。

 飲食やイベント運営、しんきゅう院など業種はさまざま。資金繰りに窮した経営者が無利子・無担保の特別融資を受けようと、日本政策金融公庫の支店に殺到していた。自分の会社の懐の厳しさなど明かしたくないはずなのに、「実態を知って報じてほしい」と詳細に話してくれる。2008年のリーマン・ショックを上回る経済危機が迫っていると確信した。

相談窓口はパンク状態

 中小企業の資金繰り支援のため、政府は3月17日に日本政策金融公庫で無利子・無担保融資を開始した。しかし、融資の相談が殺到し窓口がパンク状態になったため、この融…

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大久保渉

毎日新聞経済部記者

 1979年、ブラジル生まれ。2004年、京都大学総合人間学部卒、毎日新聞社入社。山形支局を経て09年から東京本社経済部。自動車などの民間企業、日銀、証券業界、金融庁、経済産業省、財務省を担当。15年から2年間は政治部で自民党などを担当した。19年5月から日銀、証券、金融庁を束ねる金融グループのキャップ。