
金融機関の支店の店頭が、新型コロナウイルスの感染リスクにさらされている。政府は緊急事態宣言のもとで事業継続を求める業者のひとつとして銀行、信用金庫、信用組合など預金を取り扱う金融機関をあげた。これを受けて、銀行などは全支店で業務を継続しているが、来店客が平時を大きく上回る“異常事態”に直面しているからだ。
顧客の来店理由はさまざまだが、その日に必要不可欠な用件とは言えないケースも多い。たとえば、住所変更や、長く使っていなかった預金口座を閉じる手続き、汚れた紙幣の交換などだ。在宅勤務の人が勤務の合間に来店する状況が広がっている。
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浪川攻
金融ジャーナリスト
1955年、東京都生まれ。上智大学卒業後、電機メーカーを経て、金融専門誌、証券業界紙、月刊誌で記者として活躍。東洋経済新報社の契約記者を経て、2016年4月、フリーに。「金融自壊」(東洋経済新報社)など著書多数。