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32歳子育て社員が「オンライン飲み会」に閉口した理由

井寄奈美・特定社会保険労務士
 
 

 A子さん(32)は、従業員数約400人の中堅商社で営業事務をしています。新型コロナウイルス感染拡大を受け、国が緊急事態宣言を発令して以降、在宅勤務をしています。上司や同僚とはオンラインのビデオ会議システムで連絡を取っていますが、終業後に行われるオンラインの飲み会に困っています。

在宅勤務でもスムーズに業務をこなす

 A子さんは夫と4歳、2歳の子供との4人暮らしです。普段は2人の子供の保育園への送り迎えがあるため短時間勤務ですが、在宅勤務になってフルタイムで働いています。

 もともとA子さんは、仕事とプライベートをしっかりと分けたいと考えています。上司や同僚とは仕事以外の付き合いを極力避け、職場で自分のことはほとんど話しません。そして仕事と子育てを両立するため、短時間勤務の時は残業ができない分、昼休みを削ったり、仕事のやり方を工夫したりして、効率的に業務をするようにしていました。

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特定社会保険労務士

大阪市出身。2015年、関西大学大学院法学研究科博士前期課程修了。現在、大阪大学大学院法学研究科博士後期課程在籍中(専攻:労働法)。01年、社会保険労務士資格を取得。会計事務所勤務などを経て06年4月独立開業。井寄事務所(大阪市中央区)代表。著書に『トラブルにならない 小さな会社の女性社員を雇うルール』(日本実業出版社)など。http://www.sr-iyori.com/