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金子勝氏「バブル崩壊と違うコロナ不況は歴史的危機」

川口雅浩・経済プレミア編集長
金子勝・立教大特任教授=東京都豊島区で2019年8月23日、吉田航太撮影
金子勝・立教大特任教授=東京都豊島区で2019年8月23日、吉田航太撮影

 新型コロナウイルスの感染拡大は世界的に収束のめどがつかない。混沌(こんとん)とする世界経済の行方について、1929年に始まった世界恐慌など経済危機に詳しい金子勝・立教大学特任教授に聞いた。金子氏は「今回の危機はこれまでのような金融バブル崩壊が要因ではなく、実体経済を直撃した。歴史的、文明的な危機だ」と主張した。【聞き手は経済プレミア編集長・川口雅浩】

金子勝・立教大特任教授に聞く(1)

 ――金子先生は大学のほか、執筆や講演など幅広く活躍していますが、最近はどんな毎日を送っていますか。

 ◆金子勝さん 4月から大学のキャンパスは閉鎖となり、講義やゼミの演習はすべてズームやスカイプなどネットを使っています。ネットのニュースサイトやラジオ番組などへの出演も、ネットで自宅から行っています。基本的にすべて在宅勤務です。

 ――今回の新型コロナウイルスの問題をどうとらえていますか。

 ◆これはたぶん歴史…

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経済プレミア編集長

1964年生まれ。上智大ドイツ文学科卒。毎日新聞経済部で財務、経済産業、国土交通など中央官庁や日銀、金融業界、財界などを幅広く取材。共著に「破綻 北海道が凍てついた日々」(毎日新聞社)、「日本の技術は世界一」(新潮文庫)など。財政・金融のほか、原発や再生可能エネルギーなど環境エネルギー政策がライフワーク。19年5月から経済プレミア編集部。