藻谷浩介の世界「来た・見た・考えた」 フォロー

藻谷浩介氏「人口当たり死者数」で見る新型コロナ

藻谷浩介・地域エコノミスト
人口当たりの死者数が多いベルギー(ブリュッセルのシンボル「グランプラス」、2017年5月8日、筆者撮影)
人口当たりの死者数が多いベルギー(ブリュッセルのシンボル「グランプラス」、2017年5月8日、筆者撮影)

新型コロナの地政学(1)

 新型コロナウイルスの感染拡大が続く。「この先日本は、世界はどうなってしまうのか」という底知れぬ不安に、神経をすり減らしている人が多いのではないか。だが感情に走るのは、事実を理解した後でいい。当連載では今後数回にわたり特別編「新型コロナの地政学」として、各国の状況を数字で確認し、背後にある国情の違いを考える。その作業の先に、今住む世界の構造が、もう少しクリアに見えてくることだろう。

この記事は有料記事です。

残り1494文字(全文1698文字)

地域エコノミスト

1964年山口県生まれ。平成大合併前の約3200市町村のすべて、海外114カ国を私費で訪問し、地域特性を多面的に把握する。2000年ごろから地域振興や人口問題に関して精力的に研究、執筆、講演を行う。著書に「デフレの正体」「里山資本主義」ほか多数。国内の鉄道(鉄軌道)全線を完乗した鉄道マニアでもある。