藻谷浩介の世界「来た・見た・考えた」

藻谷浩介氏「人口当たり死者数」で見る新型コロナ

藻谷浩介・地域エコノミスト
  • 文字
  • 印刷
人口当たりの死者数が多いベルギー(ブリュッセルのシンボル「グランプラス」、2017年5月8日、筆者撮影)
人口当たりの死者数が多いベルギー(ブリュッセルのシンボル「グランプラス」、2017年5月8日、筆者撮影)

 新型コロナウイルスの感染拡大が続く。「この先日本は、世界はどうなってしまうのか」という底知れぬ不安に、神経をすり減らしている人が多いのではないか。だが感情に走るのは、事実を理解した後でいい。当連載では今後数回にわたり特別編「新型コロナの地政学」として、各国の状況を数字で確認し、背後にある国情の違いを考える。その作業の先に、今住む世界の構造が、もう少しクリアに見えてくることだろう。

 2020年3月以降、世界各国は入国禁止措置や隔離を開始し、通常の海外旅行は不可能になってしまった。筆者も予定をすべてキャンセルして、おとなしく自宅にいる。そこで、現地に行けない代わりに世界各国の数字を分析してみると、国ごとに驚くほどの違いがあることがわかる。

 米国ジョンズ・ホプキンズ大学のサイトでは、彼らの調べによる世界各国の感染者数と死者数を、2020年1月22日以来、毎日示している。エクセルにコピーすれば分析は容易だ。

この記事は有料記事です。

残り1292文字(全文1698文字)

藻谷浩介

地域エコノミスト

1964年山口県生まれ。平成大合併前の約3200市町村のすべて、海外109カ国を私費で訪問し、地域特性を多面的に把握する。2000年ごろから地域振興や人口問題に関して精力的に研究、執筆、講演を行う。著書に「デフレの正体」「里山資本主義」ほか多数。国内の鉄道(鉄軌道)全線を完乗した鉄道マニアでもある。