経済記者「一線リポート」

トヨタなど518社指定「技術流出」防ぐ外資規制とは

工藤昭久・毎日新聞経済部記者
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米国の家電IT見本市「CES」。トランプ政権が中国の通信機器大手・華為技術(ファーウェイ)に輸出禁止措置を発動するなど米中のハイテク競争は激化している=米ラスベガスで2020年1月7日、中井正裕撮影
米国の家電IT見本市「CES」。トランプ政権が中国の通信機器大手・華為技術(ファーウェイ)に輸出禁止措置を発動するなど米中のハイテク競争は激化している=米ラスベガスで2020年1月7日、中井正裕撮影

 日立製作所、トヨタ自動車、三菱重工業、東京電力ホールディングス、ソフトバンクグループ、JR東日本――。

 政府は5月8日、外国人投資家による日本企業への出資規制を強化する改正外為法の施行に合わせて、外資の買収から重点的に保護する518社の企業リストを公表した。6月7日から全面適用する。

日本からの情報漏れ懸念

 中国と米国の間でハイテク産業の覇権争いが激化する中、安全保障上重要な情報や技術が中国などへ流出するのを防ごうと、外資規制を強化する欧米と歩調を合わせた格好だ。安全保障と海外マネーを呼び込むという目標の両立には難しい側面がある。

 昨秋の臨時国会で成立した改正法は、外国人投資家が日本企業に出資する際の国への事前届け出の基準を「10%以上」から、「1%以上」に引き下げて厳格化した。安全保障上重要とされる分野として武器、航空機、宇宙、原子力、サイバーセキュリティー、電力、鉄道など12業種を…

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工藤昭久

毎日新聞経済部記者

 1974年生まれ。立教大学法学部卒。生命保険会社勤務を経て、2000年毎日新聞社入社。静岡、浜松支局を経て04年から東京経済部。財務、総務、経済産業、農林水産などの中央官庁や産業界、金融業界、財界などを幅広く取材。18年4月から大阪経済部編集委員として関西経済を取材。20年4月から経産、農水両省、エネルギー業界の取材を束ねるキャップ。