藻谷浩介の世界「来た・見た・考えた」

「欧州の西側にコロナ死者が多いわけ」藻谷氏の考察

藻谷浩介・地域エコノミスト
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富裕国モナコにフランスから電車で通勤する労働者(2017年5月7日、筆者撮影)
富裕国モナコにフランスから電車で通勤する労働者(2017年5月7日、筆者撮影)

 人口100万人当たりの死者数(死亡率)の動向をみることで、新型コロナウイルスの感染状況の違いがクリアになる。死者数は感染拡大から1カ月程度遅れる「遅行指標」だが、検査率の大小はあまり影響しない。東アジア・東南アジアの先進・中進国に比べて、なぜ欧米では極端に死者数が多いのか。

 おおむね人口3000万人以上の国に、日本人になじみの深い国々をいくつか加えて分析した。

 図の縦軸は、5月11日までの人口100万人当たりの累計死亡者数、横軸は5月4日時点と5月11日時点の累計死者数を比べた増加率(直近1週間の死者増加率)である。上にいくほど人口の割に多くの死者が出た、つまり感染が深刻だった国になる。右にいくほど、これまではともかく直近に感染が急拡大している国になる。

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藻谷浩介

地域エコノミスト

1964年山口県生まれ。平成大合併前の約3200市町村のすべて、海外109カ国を私費で訪問し、地域特性を多面的に把握する。2000年ごろから地域振興や人口問題に関して精力的に研究、執筆、講演を行う。著書に「デフレの正体」「里山資本主義」ほか多数。国内の鉄道(鉄軌道)全線を完乗した鉄道マニアでもある。