けいざい多面鏡

上場企業で初“コロナ倒産”レナウン破綻の本当の理由

今沢真・経済プレミア編集部
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山東如意科技集団との資本業務提携の締結を発表するレナウンの北畑稔社長(右、肩書は当時)=東京都千代田区で2010年5月24日、浜中慎哉撮影
山東如意科技集団との資本業務提携の締結を発表するレナウンの北畑稔社長(右、肩書は当時)=東京都千代田区で2010年5月24日、浜中慎哉撮影

 「レーナウーン レナウン娘が♪」のハイテンポなCMソングで知られた老舗アパレル、レナウン(東証1部上場)が5月15日、東京地裁から民事再生手続き開始の決定を受け経営破綻した。負債総額は約138億円。国内の上場企業の破綻は今年に入って初めてとなる。

 レナウンは百貨店で展開する高級紳士・婦人衣料品の販売が主力だ。新型コロナウイルス感染拡大で各地の百貨店が休業したことを受け、販売が急激に落ち込んだ。このため、「コロナ関連倒産」と言われている。

 だが、実際にはどうか。1990年代初めのバブル崩壊後、レナウンの業績は一貫して下降線をたどり、2010年に中国繊維大手・山東如意科技集団の傘下に入った。その後も持ち直さず、今年に入って親会社である山東如意とのトラブルが相次いで表面化した。破綻の主因は長年の業績悪化と経営の混乱だったとの見方がある。

 同社は1902年に大阪で創業した老舗だ。戦後の高度成長期…

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今沢真

経済プレミア編集部

1959年東京都生まれ。早稲田大法卒。83年毎日新聞社に入社。静岡支局、東京本社整理本部を経て89年経済部。税・財政や金融政策を担当、銀行、メーカー、流通業を取材する。2013年から論説委員として毎日新聞の社説を執筆。15年6月から経済プレミア創刊編集長、19年6月から同編集部。16年「東芝 不正会計 底なしの闇」(毎日新聞出版)を出版。城西大非常勤講師のほか、日大経済学部などで教壇に立つ。