ニッポン金融ウラの裏

「危機後の改革支援」地銀や信組の“腕の見せどころ”

浪川攻・金融ジャーナリスト
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緊急事態宣言が解除されて一夜明けた15日朝の西鉄福岡(天神)駅=2020年5月15日、田鍋公也撮影
緊急事態宣言が解除されて一夜明けた15日朝の西鉄福岡(天神)駅=2020年5月15日、田鍋公也撮影

 新型コロナ危機で資金繰りが苦しくなった融資先に対する緊急対応が、全国の地域金融機関で行われている。融資の返済条件変更や、遅れがちな公的融資が実行されるまでの「つなぎ融資」といった対応が伝わってくる。金融機関で差はあるが、新規融資に踏み切ったとの話も相次ぐ。地域金融機関の緊急コロナ対応の一端を紹介したい。

 東北地方のある信用組合は、5月のゴールデンウイーク中に4店舗で中小・零細事業者向けの経営相談会を開催した。相談会には多数の事業者が訪れ、「240件あまりの相談を受け付けた」と言う。

 この信組は3月ごろから、元本返済の一時猶予など、融資先からの返済条件変更の要望に次々に対応してきた。それだけに、「親切に相談に応じてくれる」という評判が広がっていたことが大きかったと同信組の幹部は話している。

 いまは、「既存先はもちろん、新規の取引先の資金繰り支援にもできるだけ応じようとトップが指示している。…

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浪川攻

金融ジャーナリスト

1955年、東京都生まれ。上智大学卒業後、電機メーカーを経て、金融専門誌、証券業界紙、月刊誌で記者として活躍。東洋経済新報社の契約記者を経て、2016年4月、フリーに。「金融自壊」(東洋経済新報社)など著書多数。