人生に必要な「おカネの設計」

コロナ禍で不安「娘の進学資金」48歳共働き女性の決意

岩城みずほ・ファイナンシャルプランナー
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 会社員のA美さん(48)は、2年前に私のところへ家計相談にきました。今回、新型コロナウイルスの影響で家計の状況が変わったため、オンラインで改めて相談を受けました。A美さんは「貯蓄の重要性を改めて実感しました」といいます。

 A美さんは、自営業の夫(50)と2人の娘がいます。2年前の世帯の手取り年収は約900万円で、子供は私立高校2年生と私立中学1年生でした。当時のA美さんの悩みは「貯蓄ができない」ことで、貯蓄額は90万円ほどでした。

 共働きで収入が多かったので、その分派手にお金を使っていましたが、年間で見れば家計が赤字になることはありませんでした。しかし、今後、子供が大学に進学した場合にかかる教育費や老後のことを考えると「このままではいけない」と思ったそうです。

 A美さんは2年前の私との相談の結果、家計改善に取り組んできました。当時の生活レベルを見直し、浪費と判断したものへの支出を抑えていきました。そして、必要な貯蓄率を3割と決めて、ためていきました。最初は苦労したそうですが、「これまで貯蓄をしてこなかったツケを返すのだ」と意気込み、数カ月かけて改善していきました。

 今回の相談で、改めて家計の状況を聞くと、A美さん一家の貯蓄は約600万円に増えていました。ただ、新型コロナウイルスによる自粛要請などの影響があり、自営業の夫の収入が激減しています。ここ1~2カ月の収入は、それ以前の6割ほどだそうです。

 A美さん一家は、この4月に大学に入った長女の教育費と、以前から支払っている住宅ローンが大きな負担となっています。そこで当分の間、臨時支出である旅行代や被服代を抑え、貯蓄はできるときに…

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岩城みずほ

ファイナンシャルプランナー

CFP認定者、オフィスべネフィット代表、NPO法人「みんなのお金のアドバイザー協会(FIWA)」副理事長。金融商品の販売によるコミッションを得ず、中立的な立場で顧客の利益を最大限にするコンサルティングを実践し、講演や執筆活動も行っている。著書に「人生にお金はいくら必要か」(共著、東洋経済新報社)、「やってはいけない!老後の資産運用」(ビジネス社)などがある。