
梅雨の季節が近づいている。梅雨どきは住まいにカビが発生しやすく、見た目が悪くなるのはもちろん、アレルギーや感染症などの健康被害につながることもある。住まいのカビを避ける対策をアドバイスしよう。
建材やほこり「栄養源」がいっぱい
住まいのカビは、温度▽湿度▽栄養源――の三つの条件がそろっている場合に繁殖しやすい。梅雨どきは、気温が20度を超える日が多くなり、湿度は70~80%に上がり、蒸し蒸しした日が続く。この温度と湿度の条件は、カビが繁殖するのに最適な環境となる。
もうひとつの栄養源はどうだろうか。実は住まいの中はカビの好物だらけだ。
まず、建材。木や畳など植物系のものだけでなく、ビニールクロスや接着剤、塗料などもカビの栄養源になる。
また、ほこりや食べこぼしも要注意だ。家具の裏側や窓サッシや窓枠には、ほこりがたまりやすい。キッチンでは調味料や食材などがこぼれて床などに付着しやすく、洗面所や寝室ではタオルや寝具から繊維のほこりが出やすい。これらが栄養源になってカビが繁殖しやすい。
人の皮脂やあかもカビの栄養源になる。風呂で体を洗えば風呂場の床や排水口に、手を洗えば洗面台などに、皮脂やあかが付着する。寝室では、見た目には気付きにくいが、寝具にフケやあかが付着している。
家具は壁から離して置く
住まいをカビから守るには、この三つの条件をうまくコントロールして、カビが成長しにくい環境をつくればいいことになる。そのための対策を紹介しよう。
まず、梅雨入り前には、普段より丁寧な掃除を心がけ、カビの栄養源となるほこりを取り除いておきたい。部屋の隅や家具の裏側、カーテンが掛かっている壁…
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