名家のルーツ

女子マラソン代表輩出「天満屋の伊原木家」岡山で発展

森岡浩・姓氏研究家
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マラソングランドチャンピオンシップ女子1位でフィニッシュする前田穂南選手=2019年9月15日、久保玲撮影
マラソングランドチャンピオンシップ女子1位でフィニッシュする前田穂南選手=2019年9月15日、久保玲撮影

 新型コロナウイルスの影響で東京オリンピック・パラリンピックは1年延期することになった。女子マラソン代表は、東京五輪の日本代表選考会レースとして行われたマラソングランドチャンピオンシップで優勝した前田穂南選手ら3人が内定した。

 この前田選手が所属している実業団チームの運営会社が、岡山市に本社を置く天満屋(てんまや)だ。天満屋は、2000年のシドニーから12年のロンドンまで4大会連続で五輪代表を輩出しており、東京五輪は2大会ぶり5人目の代表となる。今や陸上界では知らない人はいない女子長距離の名門だが、本業が百貨店であることは意外と知られていないのではないだろうか。

江戸初期に備前へ

 天満屋の前身は、姫路藩主の池田家の次男が江戸時代初期に岡山藩主として岡山入りしたのに伴って備前国西大寺村(岡山市)に移り住んだと伝えられる旧家で、当時は伊原氏を称していた。

 伊原氏は、天満屋の屋号で灰問屋を営んでいたため、通称…

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森岡浩

姓氏研究家

1961年、高知県生まれ。早稲田大学在学中に独学で姓氏研究を始める。文献調査やフィールドワーク、統計を用いた実証的手法を用いる。2017年4月からNHK「人名探究バラエティー 日本人のおなまえっ!」に出演。著書、多数。