人生100年時代のライフ&マネー

コロナ禍のキャッシュレス決済「接触減らす」で伸びる

渡辺精一・経済プレミア編集部
  • 文字
  • 印刷
 
 

 キャッシュレス決済が、新型コロナウイルスの感染防止対策としても注目されてきた。政府は経済政策としてキャッシュレス決済推進を掲げ、昨年10月の消費増税にあわせたポイント還元を実施中だが、感染予防面からも会計時の接触を減らすキャッシュレス決済を推奨している。6月末のポイント還元終了後も「ウィズコロナ時代の決済手段」として定着する可能性がある。

 日本は現金指向が強く、消費に占めるキャッシュレス決済比率は2015年で約20%と、欧米や中国など「キャッシュレス先進国」の40~60%台と大きな差がある。政府は、店舗の効率化▽税収の向上▽ビッグデータ活用▽新産業創出――などのメリットが大きいとして、25年までにキャッシュレス比率を40%に高める目標を掲げる。

 昨年10月の消費増税にあわせ、消費者がキャッシュレスで中小店舗から買い物をすると最大5%をポイント還元する制度を導入し、浸透を図っている。中小店舗がキャッシュレス端末を導入する場合には、負担が実質ゼロとなる補助制度も設けた。

 ポイント還元は6月末で終了するが、政府の予想を超えて利用が広がっている。ポイント還元の費用は当初、1日約10億円と見込んでいたが、3月9日までの実績は同18億円に迫るペース。制度の対象となる中小店舗は約200万店だが、6月1日までに約115万店が参加している。

 クレジットカードのJCBが3月13~15日に全国のキャッシュレス決済利用者1000人を対象に行った調査では、全体の59%が、ポイント還元によってキャッシュレス利用が「増えた」とし、86%はポイント還元が終了してもキャッシュレス利用を続けると回答した。ポイン…

この記事は有料記事です。

残り1305文字(全文2005文字)

渡辺精一

経済プレミア編集部

1963年生まれ。一橋大学社会学部卒、86年毎日新聞社入社。大阪社会部・経済部、エコノミスト編集次長、川崎支局長などを経て、2014年から生活報道部で生活経済専門記者。18年4月から現職。ファイナンシャルプランナー資格(CFP認定者、1級FP技能士)も保有。