メディア万華鏡

「愛の不時着」「SKYキャッスル」韓流ドラマのリアル

山田道子・元サンデー毎日編集長
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韓国の母と娘。韓国では日本以上に女性の高学歴化が進んでいるという
韓国の母と娘。韓国では日本以上に女性の高学歴化が進んでいるという

 「新型コロナウイルス対策が後手に回ったのは、日本が他から学ぶ謙虚な姿勢を持てなかったことが大きいのではないだろうか。とりわけ政府も東京都も、中国、韓国、台湾などをバカにしていたのではないか」。元経済産業省官僚の古賀茂明さんが週刊エコノミスト5月26日号のコラムで、こう振り返っている。

 そのコロナ禍のステイホームでドラマの視聴が増える中、韓国LOVEが“炎上”した。韓国のドラマ「愛の不時着」。パラグライダー中に事故で北朝鮮に不時着した韓国の財閥令嬢が、堅物のエリート軍人と出会い、恋愛関係に陥るというストーリーだ。

 2月末からネットフリックスがインターネット配信し、日本国内の総合ランキングで連日トップ10入りする人気ぶりだ。

 女性誌、硬派雑誌からオヤジ雑誌まで、ヒットの理由などを追った。軍服のヒーローが料理を作り、ヒロインは地位も財力も自力で獲得したという設定は「既存のジェンダー規範をひっくり返した」と、フリージャーナリストの治部れんげさんは朝日新聞(5月28日朝刊)の論壇時評「あすを探る」で読み解いた。

 私は恋愛ものが苦手なので見ていない。私がはまったのは「SKYキャッスル~上流階級の妻たち~」。週刊文春が5月7日・14日ゴールデンウイーク特大号で「大特集 ほんとうの韓国」を27ページも展開した。その中で映画評論家の石津文子さんが「神レベルの面白さ 今見たい韓流ドラマベスト5」の筆頭にあげていたからだ。

 富・名誉・権力を手にする者だけが住む高級住宅街“SKYキャッスル”の超セレブ家族の受験戦争を、自殺や殺人事件をまじえ描く。韓国では2018~19年に放送され、非地上波ドラマでは…

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山田道子

元サンデー毎日編集長

1961年東京都生まれ。85年毎日新聞社入社。社会部、政治部、川崎支局長などを経て、2008年に総合週刊誌では日本で最も歴史のあるサンデー毎日の編集長に就任。総合週刊誌では初の女性編集長を3年半務めた。その後、夕刊編集部長、世論調査室長、紙面審査委員。19年9月退社。