経済プレミア・トピックス

コロナ巨額予算を牛耳る「経産省」安倍政権との蜜月

工藤昭久・毎日新聞経済部記者
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衆院予算委員会で新型コロナウイルス緊急対策として中小企業に現金を支給する「持続化給付金」を巡る問題について立憲民主党の枝野幸男代表(左列手前から3人目)の質問に答える安倍晋三首相(右)=国会内で2020年6月9日、竹内幹撮影
衆院予算委員会で新型コロナウイルス緊急対策として中小企業に現金を支給する「持続化給付金」を巡る問題について立憲民主党の枝野幸男代表(左列手前から3人目)の質問に答える安倍晋三首相(右)=国会内で2020年6月9日、竹内幹撮影

 新型コロナウイルス対応の巨額補正予算をめぐり、社団法人への事業委託や電通への丸投げが問題化している。政府内では、経済産業省が執行能力を超えて目玉事業を抱えたことが混乱の背景にあると見られており、経産省と蜜月関係を築いた安倍政権のひずみがあらわになっている。

 コロナ対策の2020年度補正予算の歳出総額は1次、2次合わせて57.6兆円に上る。そのうち、売り上げが減少した中小企業などに現金を支給する「持続化給付金」(予算額2兆3176億円)、観光や飲食産業の需要喚起策「Go Toキャンペーン」(1兆6794億円)、コロナで影響を受けたテナント事業者に現金を支給する「家賃支援給付金」(2兆242億円)という三つの目玉事業(総額約6兆円)を所管しているのは、すべて経産省だ。

 持続化給付金をめぐっては、今国会で委託方法を巡る問題が噴出。野党は、広告大手の電通などが設立した一般社団法人「サービスデザイン推進協議会」が約769億円で受託し、そのうち約97%の業務を電通に再委託していたことを問題視し、「事業の丸投げ。無駄な出費で、委託の実態が不透明」と批判する。

 「Go Toキャンペーン予算に関わる事業の8割は、国土交通省観光庁関連。事務局は国交省がやるのがよいのではないか」「家賃支援給付金の事務委託費は942億円で、(約1000億円の年間予算の)文化庁を丸々買えるほど大きい」。国会論戦では、経産…

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工藤昭久

毎日新聞経済部記者

 1974年生まれ。立教大学法学部卒。生命保険会社勤務を経て、2000年毎日新聞社入社。静岡、浜松支局を経て04年から東京経済部。財務、総務、経済産業、農林水産などの中央官庁や産業界、金融業界、財界などを幅広く取材。18年4月から大阪経済部編集委員として関西経済を取材。20年4月から経産、農水両省、エネルギー業界の取材を束ねるキャップ。