人生に必要な「おカネの設計」

在宅解除で36歳妻「パートになりたい」老後への影響は

岩城みずほ・ファイナンシャルプランナー
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 会社員のA実さん(36)は共働きで、夫(39)と6歳と4歳の子供との4人暮らしです。新型コロナウイルスの感染拡大でテレワーク(在宅勤務)を始めたことで、これまでの働き方を変えたいと思うようになったそうです。もし働き方を変えると、今後の「お金」のことを考え直す必要があり、私のところに相談がありました。

テレワークで心境に変化

 A実さんは会社員としてフルタイムで働きながら、ほぼワンオペで育児をしてきました。夫は仕事柄、残業や出張が多いからです。家事代行サービスを使うなどして、なんとかやりくりをしていたそうですが、息つく暇もなかったと振り返ります。

 それが、この4月からテレワークとなって、仕事をしながらも家事や育児に時間を使えるようになり、そうした時間の大切さを改めて実感したといいます。緊急事態宣言が解除され、徐々に出社する日が増える中、フルタイムではなくパートとして働き、子供たちと過ごす時間を増やしたいと思うようになっていきました。

 A実さんはお金に関しては堅実です。夫と2人で定年までフルタイムで働くことを前提に住宅ローンを組み、子供の教育費もためていく計画を立てていました。そのため、今後の家計について悩んでいました。夫にもまだ考えを打ち明けていませんでした。

働く時間を短くしたい

 A実さんは、夫の社会保険の被扶養者になる収入でパート勤めをし、働く時間を短くすることを希望していました。そこで私は、そうした場合のお金に関する二つのデメリットについてA実さんに話しました。

 一つは、当然のことですが、家計の収入が減ります。現在、A実さんが65歳まで働く場合の平均年…

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岩城みずほ

ファイナンシャルプランナー

CFP認定者、オフィスべネフィット代表、NPO法人「みんなのお金のアドバイザー協会(FIWA)」副理事長。金融商品の販売によるコミッションを得ず、中立的な立場で顧客の利益を最大限にするコンサルティングを実践し、講演や執筆活動も行っている。著書に「人生にお金はいくら必要か」(共著、東洋経済新報社)、「やってはいけない!老後の資産運用」(ビジネス社)などがある。